ハロー\(^o^)/
休みなので、久しぶりに本のレビューします。
ドラえもんを本気でつくる(大澤正彦著)
オススメ度:★★★★★(5/5)
|
このタイトルを見た時、
科学技術をさらに発展させて、タイムマシンとかどこでもドアなど作り、世の中をもっと便利にしたいのかな?
と思っていたのですが、全く違いました。
流行の言葉で言うと、
Web3, DAOの世界観の話で、未来が明るく感じられる内容です。
近年、ディープラーニングをベースにしたAI技術の進歩は目覚ましく、最近では、Open AIが開発したchat gptのクオリティには本当に驚いてしまいます(あのGoogleが危機感感じ、code red:赤信号→bard投入!と言うくらいすごいです)。
Chat gptについて、日本語は完成しきれてないと言いますが、
エキサイト翻訳とか昔のGoogle翻訳を使用した私からすると、文章精度はもの凄く高いです。
この前、読んだ本の要約書いてー
とchat gptに頼んだら、凄い精緻な文章が返ってきて、これは凄まじいゲームチェンジャー現れたなと思いました。
このような開発に遅れて、
日本は、人口減少の少子高齢化加速、
来年から改正されるNISAの内容は素晴らしいですが、推奨銘柄は、S&P500か全世界株式(日本株式と言われないのが寂しい)。
自動運転も自動レジ(Amazon Go的な)も大きく遅れてます。
それでも何を勘違いしてか、
日本は製造品質世界最高、
G7加盟国、GDPは3位(1人あたりベースでは2022年のデータで27位)で、
まだまだ世界の中では先進国と思っている人多い気がしますが、本当にそんなことはありません。
働き方改革で早く帰るも、生産性低いままなので、中国を始め競争に負ける製造企業が多い印象を私は持ってます。。。
などなどマイナスなニュースを見る度に反省し、将来を変えるべく頑張るべきだと思うものの、まあ政治に期待出来ないし海外で働いた方が良いのかなーというマインドになるのは仕方ないと半ば諦めてました。
しかし、この本を読んで、そこまで暗い未来では無い気がしました。
その概念がHAI(Human-Agent Interaction)。
ロボットとヒトの両者を一体としてとらえる概念です。
確かに課題解決手法としてAIを使用すると、生産性は向上すると思いますが、
そもそも論、
・課題(問題)を提起し設定する
・課題解決後にどのように行動するかの意思決定をする
箇所は人間に求められることになると思います。
その時に、他者の意見に耳を傾け、意図を認識する行為は絶対に必要だと思います。
例えば、著者は、
ドラえもんもドラミちゃんに比べれば、不完全だけれども、その不完全さから、問題を打開するためにみんなで協力して、より良い方向を目指すという点で、ドラえもんを介した世の中の良さを書いてます。
また、他者について、例えば1歳児くらいの子供や犬などが明確な言語を話せなくても、このような事が言いたいのではないか?と聞く側が意図を慮るようにして、
(正しく理解出来なかったとしても)、理解出来たら共に喜びがあるというのも理解できます。
*帰宅時に犬がお腹空いたーとワンワンと吠えて、おかえりーと言ってくれているのか。ありがとう。ドッグフードあげるね。というのはお互いにとって、Win-Winが成り立ちます。
確かに論理や数字は、科学現象理解やビジネスモデル構築のために必須ですが、人の大部分の生活において、それだけでは生きていけません。
そこで著者は、ミニドラのような『ドララ』しか話せないロボットであったとしても、相互にコミュニケーションしていけば、サポートしたいと思い、それが増幅して良い方向に行くのではないか?と考え、HAI分野を進めているとの事でした。
心の想定に対し、ダニエル・デネット氏の考えたスタンスは3つあるそうです。
① 物理スタンス
② 設計スタンス
③ 意図スタンス
例えば、朝7時に母親が起こしに来てくれるケースが紹介されてました。
① 母親のニューロンが指令を出して、子供の部屋に行き、声を出して起こす(物理スタンス)
② 母親が朝7時になったら必ず起こしに来るように設定されている(設計スタンス、スイッチボットカーテンみたいな感覚ですね笑)
③ 一昨日も昨日も朝7時に起こしてくれたし、今日も学校だから起こしてくれるだろう(意図スタンス)
この意図を汲むことについて、
人目を気にする
空気を読む
以心伝心
など諸外国に無い概念が絡むため、日本はこの分野(HAI)では強いようです。
さらには、無生物に愛着が湧くというのも日本人にはあります。
山の神、川の神、海の神、古来より五穀豊穣を願って、様々な神に祈りを捧げてきた生き方があります。
そう考えると、
人とロボット、AIの共生において、
完璧な個体のAIに無能な人の生活が取って代わると言うより、
優秀な友人だけど、たまに抜けているくらいのロボットと共生するスキームの方が現実的なのかな、
そしてその開発はハードルが低く、目指しやすいなと思いました。
ドラえもんが誰かを排斥することが無いように、著者も誰かの屍の上に立つロボットではなく、みんなと共に創り上げていきたいという思いが強く書かれており、読んでいて元気になります。
これこそが、DAOの働き方だな、カッコいいなと勉強になりました。
自分より年下の方で(30歳)、
私はこんな考え方出来ていないので、カッコ悪いなと自分を恥じました。猛省です。
もっと日本人として胸を張って前向きに生きたいと思います♫
それではまた*\(^o^)/*