ハロー\(^o^)/
新年一発目の書評いきます!
タイトル: 「超」入門失敗の本質
著者: 鈴木 博毅
おススメ度: ★★★★★★★★★☆(9/10)
価格: 1188円(kindle、keepa最安値)
著作:『失敗の本質 日本軍の組織的研究』から、
なぜ日本が昨今のビジネスで苦しんでいるかについて、
エッセンスを抽出して解説した本となります。
大東亜戦争において、米軍に日本軍が負けた理由の分析をしているのですが、
現在の日本の弱点が本質的には変わらないというのが新鮮でした。
ー「戦略」が最重要であり、必ずしも「戦術」を究めることではない。-
心に突き刺さりました。
友人から聞いた日本企業と私が働いている日本企業の範囲でしか分からないですが、
昔ながらの日本企業は、”体育会系”の「縦割り意識」が強く、
一度偉い人がある人を気に入ると、
「結果よりもその人のプロセス」が評価される印象すら受けます。
そして、結果を出している人でも、上の権力を持っている人から嫌われると、
外されたり、、、
「サラリーマンで出世するには仕方がないんだよ」と諭された事も何回かありますが、
そのような考えに対し、悶々としていました。
一方で、
日産、シャープなど一時的に経営が悪化しても、
プロの外部経営者が来た途端に、業績が回復している例も多々あると思います。
そのような中、この本を読んで、下記のことを思いました。
【THE 日本企業】
経営層が人事権と予算執行権を持っており、
それらの権利がちらつかされると、下の人は恐れてしまい、
イエスマンになってしまう。
その結果、リスクがあっても上司・経営層へ伝えられず、
一方で経営層も現場を見ずに会議室ばかりで、誤った指標を追いかけた場合は、
他社に敗北した瞬間取り返しのつかないこととなっている。
【成功している企業】
「追いかける指標」を常に点検し戦略を策定。
現場からのフィードバックを組織運営に活かし、
環境変化にも対応する「ダブル・ループ学習」を採用。
時に「ゲームのルール」を変更して覇権を握る。
最近、メンバーシップ型雇用(一括採用して、人が必要な部署に割り当て)
→ジョブ型雇用(最初から職種を決めて採用してその部署に配置)という流れがあり、
”黒字リストラ”を敢行している日本企業も増えてきている印象です。
ただ、この流れは上記を踏まえると、ある意味当然だなと思いました。
経営者は経営をするのが仕事、
従業員(技術者)は、顧客の価値創造につながる製品開発をするのが仕事、
と割り当てられた仕事を全うし、お互いの役割を尊重するとそうなる気がしました。
私の働く環境にも言えますが、他社にシェアを奪われてしまうと、
「売り上げが下がるからボーナスが下がって当然だ」とか、
「とにかく結果を出さなければ未来はない」など
抽象的な話が聞こえてくるのが常ですが、
・ 結果とは、どの市場でどのような戦略を持って、その戦略に対し、
自分がどのスピード感でどの課題を解決するのか?
・ 売り上げを上げるために、新規市場開拓が必要なのか、
コストダウン(省人化)などが必要なのか?
とイシューをサブイシューに切り分けた指示が無いと苦しく感じます。
そのような中でも、
「○○さんがこう言うから」
「△△という指示だから」
「責任取れないから」←そもそも私くらいの末端人間クラスがこの発言するのが理解できないのですが
という話が聞こえてくると、危機感がいっそう強くなります。
池井戸潤さんの『ロスジェネの逆襲』
(半沢直樹の証券へ出向した時の第4話)であったと思いますが、
・ 正しいことを正しいと言えること
・ 組織の常識と世間の常識が一致していること
・ ひたむきで誠実に働いた者がきちんと評価されること
と森山へ伝えた「3つの信念」を持って働くことがやはり重要なのだなと
この本を読んで再認識しました。
コンチネンタル航空の奇跡の再建に貢献したゴードンCEOが
「真実に目をつぶらず、自分の判断を信じ、黙っていろと言われても黙らない人を雇う」
という発言。カッコいいですよね!
* 『大逆転!コンチネンタル航空奇跡の復活』より引用。
失敗の本質には、人事の大切さも出てきます。
人員配置の考え方で、大東亜戦争の結果も変わったのかと
その点も大変勉強になりましたね。
最近の働き方に悩んでいたため、長文になってしまいました。
上の人の考え方を変えるより、自分を変えた方が圧倒的に楽です。
将来、WEB3の未来が来ると私は信じているため、転職する考えが正しいと思います。
がしかし、今やっている仕事は自分の人生においてプラスになると思っているので、
あと1年~2年は何とか改善しないか逃げずにトライするつもりです。
具体的なアクションプランですが、
・ 引き続き現場で感じたリスクは、嫌われようが上司に上げ続ける
・ 上層部のストーリーにマッチしつつも、自分が実現したい方向性をインパクトある表現に乗せてプレゼンする。
・ 優秀な後輩から、DX/GX/AI活用など学ばせてもらう。
という事に今年1年は取り組んでいこうと思います。
「説明は短く」
「データの見せ方も多面的に、多角的に」
「ChatGPT、プログラミング含め、省人化に貢献できそうな範囲へ取り組む」
この辺りを勉強していきます。
2024年、過去最も良いスタートで仕事に臨める気がします。
日々謙虚に、勉強し続けます。
是非、ご一読ください。技術者泣かせです(レーダーの件、泣けてきます)。
それではまた\(^o^)/